アクセサリーブランド立ち上げのCADデザインと完成品

アクセサリーブランドを立ち上げる際に必要な準備|商品づくりから販売まで

アクセサリーブランドを立ち上げたいと思っても、最初に何から始めればよいのか分からない方は少なくありません。

商品を作ることは大切ですが、ブランド名やコンセプト、販売価格、販売先、パッケージ、商品の見せ方など、製作前に考えておきたいこともあります。これらを整理しないまま製作を始めると、希望する販売価格に原価が合わない、必要な数量を決められない、完成後にパッケージへ収まらないといった問題が起こることがあります。

すべてを最初から完璧に決める必要はありません。決まっていることと、まだ決まっていないことを分け、必要な順番で準備を進めることが大切です。

この記事では、これからアクセサリーブランドを始める方に向けて、商品づくりから販売開始までに考えておきたい準備を順番にご紹介します。

アクセサリーの商品化についてご相談いただけます
デザインはあるものの製作方法が分からない場合や、素材、加工方法、試作数などが決まっていない段階でもご相談ください。分かる範囲の資料を確認し、商品化に必要な内容を一緒に整理します。

まず、どのようなブランドにするかを整理する

最初に考えたいのは、誰に、どのようなアクセサリーを届けるブランドなのかという点です。

例えば、普段使いしやすい商品なのか、特別な日に身に着ける商品なのか、若い世代に向けたものなのか、性別を問わず使えるものなのかによって、適したデザイン、素材、価格帯、販売場所が変わります。

ブランドの方向性を整理するときは、次の項目を書き出してみると考えやすくなります。

  • どのような人に使ってほしいか
  • どのような場面で身に着ける商品か
  • どのくらいの価格で販売したいか
  • ブランドからどのような印象を感じてほしいか
  • 流行を取り入れるのか、長く販売できる定番商品にするのか
  • オンライン、店舗、イベントなど、どこで販売するのか

この段階で明確な文章になっていなくても問題ありません。色、形、雰囲気が近い写真などを集めておくだけでも、デザインや製作方法を相談するときの資料になります。

ブランド名とデザインの方向性を決める

ブランド名は、商品、オンラインショップ、SNS、パッケージなど、さまざまな場所で使います。候補を決めたら、同じ名称や似た名称が使われていないか、希望するドメインやSNSのアカウント名を取得できるかなどを事前に確認しておくと安心です。

ロゴ、文字の形、使用する色、写真の雰囲気なども、早い段階で大まかな基準を決めておくと、商品ページやパッケージに統一感を持たせやすくなります。

ただし、ロゴやパッケージの制作だけを先に進めると、完成した商品のサイズや形に合わなくなることがあります。商品とパッケージは別々に考えず、試作品の寸法や見せ方を確認しながら進めることが大切です。

作りたい商品を具体的にする

ブランドの方向性が見えてきたら、最初に販売する商品を具体的に考えます。

ピアス、イヤリング、ネックレス、ブレスレット、リングなど、アイテムの種類だけでなく、素材、色、大きさ、重さ、石やパーツの有無、留め具の形なども商品仕様に含まれます。

手描きのスケッチ、参考写真、寸法を書き込んだ資料などがあると、製造方法を検討しやすくなります。図面や完成したデザインデータがなくても、分かる範囲から相談を始めることは可能です。

石入りピアスを製作するためのCADデザイン画面
デザインをもとに形状や寸法、石の配置などを確認します

オリジナルの形状を一から製作する場合は、デザインをもとに原型を作り、試作品で大きさや着用時のバランスを確認します。既製のチェーンや金具、パーツを組み合わせる方法であれば、原型を製作せずに商品化できる場合もあります。

作りたい形だけでなく、販売価格、予定数量、希望納期も伝えることで、実現しやすい製造方法を検討できます。

試作品で見た目と使いやすさを確認する

デザイン画や画面上のイメージと、実際に身に着けたときの印象が異なることがあります。そのため、量産前に試作品を作り、実物を確認する工程が重要です。

試作品では、次のような点を確認します。

  • 大きさと重さ
  • 肌に触れたときの感触
  • ピアスやイヤリング金具の使いやすさ
  • チェーンの長さや留め具の位置
  • 石や装飾部分の見え方
  • メッキの色と光沢
  • 衣服や髪への引っ掛かり
  • パッケージへ収めたときの見え方

修正が必要な場合は、どこをどのように変えるかを整理してから再試作または量産へ進みます。

CADデザインから製作したゴールドとシルバーの石入りピアス
同じデザインでも、メッキ色によって商品の印象が変わります

最初から多くの種類を作ると、試作費や在庫の負担も増えます。まずはブランドの中心になる商品や、色違いを含む少数のラインアップから始め、反応を見ながら追加する方法もあります。

販売価格から製造費と必要な経費を考える

商品価格は、製造費だけを基準に決めるものではありません。

販売には、パッケージ、商品撮影、オンラインショップの利用料、決済手数料、送料、保管、イベント出店などの費用もかかります。店舗へ卸す場合は、店頭での販売価格と卸価格の両方を考える必要があります。

作りたいものをそのまま製作した後で価格を考えると、希望する販売価格に収まらない場合があります。販売予定価格と販売方法をある程度決め、それに合わせて素材、加工方法、メッキ、石やパーツ、初回数量を検討すると、商品として継続しやすくなります。

価格を考える際は、少なくとも次の項目を整理します。

  1. 製品の試作費と量産費
  2. 台紙、箱、袋などのパッケージ費
  3. 撮影、ショップ制作、販売サービスなどの費用
  4. 決済手数料、送料、保管費
  5. 不良や交換に備える費用
  6. 継続して販売するために必要な利益

製造数量を増やすと1個あたりの費用を抑えられる場合がありますが、販売前に多くの在庫を持つことにもなります。単価だけで判断せず、実際に販売できる数量とのバランスを考えることが大切です。

商品を作る前に販売先を考える

商品が完成してから販売場所を探すのではなく、製作前にどこで販売するかを考えておくと、その後の準備が進めやすくなります。

アクセサリーの主な販売方法には、次のようなものがあります。

販売方法主に必要になる準備
自社ECサイト商品写真、説明文、決済、送料、返品・交換案内、在庫管理
モールや販売サービス各サービスの登録、商品情報、手数料を含めた価格設定
SNSを使った案内投稿用の写真や動画、プロフィール、購入ページへの導線
実店舗・セレクトショップへの卸売上代と卸価格、納品条件、商品台紙、商品情報
ポップアップやイベント陳列用品、持ち込む在庫、包装、決済方法

一つの販売方法だけに絞る必要はありませんが、最初からすべてに対応しようとすると準備が増えます。まず中心となる販売先を決め、必要に応じて広げていく方が管理しやすくなります。

販売先によって、売れやすい価格帯、必要な商品情報、パッケージの仕様、適した在庫数も変わります。例えば、オンライン販売では写真と説明文が商品を判断する重要な材料になります。店舗への卸売では、店頭で扱いやすい台紙や商品管理の方法も確認が必要です。

パッケージと発送方法を準備する

アクセサリー本体だけでなく、台紙、箱、袋、取扱説明、ショップカードなどもブランドの印象を作る要素です。

高級感のある箱を用意するのか、送料を抑えやすい薄型のパッケージにするのかによって、費用や発送方法が変わります。ピアスの針や繊細な装飾が配送中に破損しないよう、商品を固定する方法も考える必要があります。

アクセサリーブランドの箱・袋・カードなどのパッケージ例
商品を販売する際は、箱や袋、台紙、ショップカードなどの準備も必要です(イメージ)

パッケージを決める前に、完成した商品の縦・横・厚みを測り、配送に使う封筒や箱まで含めて確認します。オンラインで販売する場合は、梱包後の大きさと重さから送料も確認しておきます。

商品写真と説明文を用意する

オンラインでアクセサリーを販売する場合、お客様は商品写真と説明文から、色、大きさ、質感、着用したときの印象を判断します。

商品単体の写真だけでなく、着用写真、大きさが分かる写真、留め具や裏面など細部の写真もあると、購入後のイメージを伝えやすくなります。

商品説明には、デザインの特徴に加えて、サイズ、重さ、使用素材、メッキ色、取扱方法など、購入前に確認したい情報を記載します。実物と画面上の色には違いが生じることもあるため、写真だけで伝わりにくい質感は文章でも補います。

商品の撮影や説明文は販売直前に慌てて用意するのではなく、量産品の納品時期に合わせて準備を進めると、完成から販売開始までの時間を短くできます。

ブランドを知ってもらうための流れを作る

商品をオンラインショップへ掲載しただけでは、ブランドの存在を知らない人に見つけてもらうことは簡単ではありません。販売開始前から、誰に、どのような方法で商品を知ってもらうかを考えます。

例えば、次のような流れがあります。

  1. ブランドが届けたい相手を決める
  2. 商品、写真、文章、パッケージの雰囲気をそろえる
  3. SNSなどで製作過程や商品の特徴を発信する
  4. ECサイト、店舗、イベントなど、購入できる場所へ案内する
  5. 購入者の感想や使用した様子を、許可を得たうえで次の発信に活かす

SNSでは完成品の紹介だけでなく、デザインを考える過程、素材や色を選んだ理由、試作から完成までの変化なども、ブランドを知ってもらう情報になります。

発信する内容を毎回一から考えると続けにくいため、商品紹介、着用例、製作背景、お手入れ方法、販売予定など、いくつかのテーマを決めておく方法もあります。

広告や投稿回数を増やす前に、興味を持った人が商品を詳しく見て、購入場所まで迷わず進める状態になっているかを確認することも大切です。

販売に必要な情報と運用方法を確認する

販売を始める前に、注文の受付、支払い、発送、問い合わせ、返品や交換、在庫の更新を誰がどのように行うかを決めます。

販売方法や商品によって必要な表示や確認事項は異なります。オンラインショップに掲載する事業者情報や販売条件、素材や取扱方法など、必要な情報を販売開始前に整理してください。ブランド名やロゴの使用、各種表示や手続きについて判断が必要な場合は、関係機関や専門家へ確認します。

特に、一人または少人数で運営する場合は、商品数を増やしすぎると、在庫管理、発送、問い合わせ対応の負担も大きくなります。製作できる種類だけでなく、無理なく販売と発送を続けられる種類や数量から始めることも大切です。

発売日から逆算してスケジュールを作る

アクセサリーは、デザインが決まった直後に量産できるとは限りません。原型製作、試作、修正、材料やパーツの手配、鋳造、磨き、メッキ、組み立て、検品など、商品によって複数の工程があります。

発売日が決まっている場合は、その日から逆算し、次の予定を組みます。

  • デザインと仕様を確定する時期
  • 見積りと試作品を確認する時期
  • 修正内容を決める時期
  • 量産を発注する時期
  • パッケージを手配する時期
  • 商品撮影と販売ページを作る時期
  • 告知を始める時期
  • 検品、梱包、発送準備を行う時期

試作品の修正や材料の手配に時間がかかる場合もあります。発売日が決まっているときは、できるだけ早い段階で製造会社へ伝えてください。

アクセサリーブランドの商品づくりをご相談ください

アクセサリーブランドの立ち上げでは、デザインだけでなく、販売価格、販売先、初回数量、パッケージ、発売時期まで考えることで、必要な商品仕様が見えやすくなります。

すべてが決まってから製造相談をする必要はありません。イメージや希望する価格帯、作りたい数量など、現在分かっている内容から相談を始められます。

株式会社シーウェルでは、アクセサリーに使う材料やパーツの選定、原型製作、鋳造、磨き、メッキ、組み立てなど、商品に合わせた製作方法をご提案します。

ご相談の際は、次の内容を分かる範囲でお知らせください。

  1. 作りたい商品の種類と参考資料
  2. 希望する素材、色、大きさ
  3. 販売予定価格
  4. 試作数と量産予定数
  5. 希望する発売時期または納期
  6. 想定している販売先
  7. パッケージや組み立てを含めて相談したい範囲

デザインから完成までの製造工程については、アクセサリーOEMとは?企画・試作から量産まで製作の流れを解説もあわせてご覧ください。

アクセサリーブランドの商品づくりを相談してみませんか?

作りたい商品の資料、希望する素材や色、予定数量、販売価格、発売時期など、現在分かる範囲でお知らせください。

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